研究課題/領域番号 |
24650315
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
弓削 類 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (20263676)
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研究分担者 |
田中 英一郎 芝浦工業大学, システム工学部, 准教授 (10369952)
池原 忠明 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (60369949)
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キーワード | ニューロリハビリテーション / 歩行支援ロボット / 歩行 / ニューロサイエンス / 歩行プログラム |
研究概要 |
昨年度までの結果から,歩行支援ロボットの軽量化を行い,正常歩行パターンに沿った歩行プログラムを提供できるものを開発した.倫理及び承認を得られた健常人及び患者さんからのデータを取得した.その知見として教科書的な正常歩行パターンが必ずしも適切な歩行プラグラムとはいえないことが分かった.これにより基本的な歩行パターンをプリセットし,患者さんの歩行の状態に合わせて細かい調整が出来る様に,歩行周期の遊脚期,立脚期に大まかに分けて調整が出来るプログラムを作成する方法の検討及び簡易にタブレット方式で調整出来るように開発を行った. 以上のことから,正常歩行パターンのプログラムの研究開発を行ったが,万人に通用する正常歩行パターンが無いことが判明し,結果的に開発した正常歩行パターンのプログラムでは歩行支援が難しいという結論に達した.そこで開発した正常歩行パターンのプログラムをもとに基本歩行をプリセットし,患者さんの歩行の状態に合わせて細かい調整が出来る様に,簡易に調整が出来るタブレット方式の開発を行った.そのタブレット方式によって調整することにより,患者ごとの歩容にあったロボットの支援ができるようになった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は,正常歩行パターンを実現する事を主眼に置いて研究開発を行ってきた.しかし,万人が教科書的な正常方向パターンで歩行している訳では無いことが分かり.開発した正常歩行パターンのプログラムでは歩行支援が難しいという結論に達した.そこで開発した正常歩行パターンのプログラムをもとに基本歩行をプリセットし,患者さんの歩行の状態に合わせて細かい調整が出来る様に,簡易に調整が出来るタブレット方式の開発を行った.予備的な臨床データを所得する事を目的に,3例ほどの麻痺患者で測定を行った.タブレット方式によって調整することにより,患者ごとの歩容にあったロボットの支援ができるようになった.
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今後の研究の推進方策 |
これまで開発した正常歩行パターンのプログラムをもとに基本歩行をプリセットし,患者さんの歩行の状態に合わせて細かい調整が出来る様に,簡易に調整が出来るタブレットの開発を行った.そのタブレット方式によって各症例の歩行の微調整することにより,症例ごとのロボットの歩行支援ができるようになった.昨年度は,予備的な臨床データを所得する事を目的に,3例ほどの麻痺患者で測定を行ったが,今後は,広島大学病院と広島県立病院にて本格的な臨床研究を行うために倫理審査及び共同研究の準備を行い麻痺患者での測定が可能となった. 麻痺患者の効果判定の為に,リハビリの診療曜日と診療時間内で通常のリハビリテーション診療後,20分程度歩行支援ロボットを使って頂くことによって,その効果を3週間単位で経時的な変化を検討する事としている.具体的には,3週間の各週で,歩行時のビデオ撮影による歩行解析,10m歩行の歩行時間,歩数計測,歩行周期内での連続した麻痺側の足関節の背屈,底屈角度のテレメーターにより実測を行う予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
被験者の人数が当初の予定より少なかったため,測定に必要な消耗品の購入が減ったため. 継続して測定を行うので,最終的には予定していた被験者数となるため,必要な消耗品は次年度に購入する計画である.
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