平行棒付き回転盤を作成し、これの有用性と安全性を、健常者と方向転換困難な障害者1名ずつにおいてそれぞれ筋電図、心拍数、酸素飽和度を用いて評価を行った。方法は、平行棒の両端に回転盤を設置し、1回目は通常に平行棒内を歩行し、2回目は方向転換時、平行棒付き回転盤にて方向転換を行った。障害者においては通常歩行時、平行棒付き回転盤使用時ともに理学療法士が介助を行った。またそれぞれ2往復してもらい方向転換時の筋活動を筋電図にて測定したが、健常者、障害者ともに回転盤を用いた際筋活動は低下し、労を要せず方向転換が可能であった。心拍数、酸素飽和度において、健常者、安静時心拍数82拍、通常歩行後92拍、回転盤使用時88拍であった。つづいて酸素飽和度、安静時97%、通常歩行後98%、回転盤使用時98%であった。障害者、安静時心拍数95拍、通常介助歩行後110拍、回転盤使用時106拍であった。酸素飽和度は、安静時96%、通常介助歩行後95%、回転盤使用時96%であった。両者において健常者は、回転盤使用時は心拍数は下がったものの、酸素飽和度は上昇した。障害者において回転盤使用時、通常歩行に比べ心拍数上昇が少なく、酸素飽和度の低下も少なかった。 健常者、障害者の意見として「安心して方向転換ができる。」、「安心感がある。」とのことであった。また障害者の歩行時介助を行った介助者の意見も同様に「転倒のリスクも少なく安全に方向転換ができる。」とのことであった。
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