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2013 年度 実施状況報告書

脊髄前角細胞の興奮性に経頭蓋直流電気刺激と運動想起が及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 24650324
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

原 元彦  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (30386007)

キーワード脊髄前角細胞 / 運動想起 / 経頭蓋直流電気刺激
研究概要

本研究は平成24年度からの3年計画であり、学内倫理委員会の承認(23038号)を得ている。経頭蓋直流電気刺激(tDCS)を用いてpre-conditioningを行い、運動想起(Motor Imagery)と軽度の随意収縮が脊髄前角細胞の興奮性に及ぼす影響を尺骨神経刺激で第1背側骨間筋(FDI)から導出したF波を用いて検討する。運動想起は「筋収縮を伴わないが筋収縮を最大に行った状態を想起する」とし、Negative motor imagery (n-MI)については「筋収縮を伴わなず、動かさないことを想起する」としている。実験は3段階の実験で構成され、実験i)はSham tDCSとして、tDCSを施行しない状態で、安静時、n-MI、運動想起、続いてtransducerを用いて定量的に段階的な被検筋の随意収縮を行う一連のMotor taskを行い、それぞれの条件下で尺骨神経を手関節部で刺激してFDIから導出されるF波を記録する。実験ii)はanodal tDCSでPre-conditioningを、実験iii)はcathodal tDCSでPre-conditioningを行い、Motor taskのそれぞれの条件下で得られたF波を検討する。平成24年度は、tDCS刺激装置(購入価格115万円)を設置し、適切な強度の設定とartifactの少ないF波の記録ができるように予備実験を行った。検討した結果、 Motor taskは安静時、n-MI、運動想起、続いてMVC10%の被検筋の随意収縮を行うことに改訂した。7名の被験者に対して改訂したMotor taskによる実験i)を行い、結果を検討中である。
平成25年度はtDCSの強度を1mA、15分とし、7名の被験者で実験ii)とiii)を各々1週間以上あけて同一被験者で実施した。現在、結果を検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一回の実験に運動想起のトレーニングを含めて3時間以上を要し、かつ、1週間以上間隔をあけてもう一度、同様の実験を実施する必要があるため被験者確保が予想以上に難しいこと、被験者と検者双方の時間的負担が大きいためスケジュールの調整が予想以上に難しいことである。

今後の研究の推進方策

上記実験ii)とiii)は、10名以上(15から20名)の被験者での結果の検討が望ましいので、引き続き行う。条件刺激を電気刺激に変更することと運動想起時の表面筋電図のモニタリングを行うことを考慮して両者のいずれもが可能になる簡易的なハンデイタイプの筋電計を導入することを検討している。被験者と検者の日程調整とF波波形の解析補助を目的に1名、学士レベルの実験補助者の導入を検討している。
実験の進捗状況と年間スケジュールの関係で国際学会での発表が26年度は困難になったため、米国Iowa大学の訪問、実験を軸に予定を再調整する。
より良い波形の記録のため既存筋電計でのArtifact対策、記録条件の検討を継続する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に予定していた国際学会参加を学内スケジュールと研究の進捗状況から見送ったため、また、実験の進捗状況がやや遅れているため被験者謝礼と記録電極など消耗品の購入が少なかったためである。
15名から20名の被験者による実験が望ましいので、引き続き実験を行う。条件刺激を電気刺激に変更することと運動想起時の表面筋電図のモニタリングを行うことを考慮して両者のいずれもが可能になる簡易的なハンデイタイプの筋電計を導入することを検討している。研究のペースアップを図るため、被験者と検者の日程調整とF波波形の解析の補助を目的に、大卒(学士)の実験補助者1名の導入を検討している。
実験の進捗状況と年間スケジュールの関係で国際学会での発表が25-26年度は困難になったため、米国Iowa大学の訪問と実験を軸に予定を再調整する。平成26年度開催の日本神経生理学会、リハビリテーション専門医会、リハビリテーション医学会などの参加を情報収集などを目的として予定している。

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公開日: 2015-05-28  

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