研究課題/領域番号 |
24650336
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
岩波 潤 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助手 (00625931)
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研究分担者 |
大山 峰生 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (10367427)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ミラーセラピー / 運動イメージ能力 / 運動誘発電位 |
研究概要 |
本研究の目的は,リハビリテーション診療で注目されているミラーセラピーの可能性を運動イメージ能力の観点から解明することである.具体的には,ミラーセラピーの効果的な実施条件を明らかにすること,さらにミラーセラピー実施時の皮質脊髄路の興奮性と個々の運動イメージ能力との関係を明らかにすることを目的とした. 健常成人10名を対象に,ミラーセラピーの効果的な実施条件を明らかにするために,ミラーセラピーの実施に類似した環境として,左示指の随意的外転-内転の反復運動あり・なし条件と鏡像左手注視あり・なしの条件を組み合わせた4条件において,経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位(MEP)を計測し,各条件間で比較した.また運動イメージ能力の評価として,運動イメージ(筋感覚的・視覚的)の鮮明性の評価にはMIQ-RSを,運動イメージの統御可能性の評価には手のメンタルローテーション課題を実施した.次いで,運動誘発電位と各運動イメージ能力との相関関係を求めた. 結果,Mirror Therapy実施条件として随意運動はMEP振幅値に対し有意に影響することを認めた.また,随意運動あり・鏡像手注視あり条件におけるMEPは筋感覚的運動イメージ鮮明性のスコアとの間に有意な相関関係を認めたが,視覚的運動イメージ鮮明性のスコアと統御可能性のスコアとは有意な相関関係を認めなかった. 本研究の結果は,鏡像手の注視に加えて随意運動を行った条件で皮質脊髄路の賦活化が高まり,それは筋感覚的運動イメージの鮮明性能力と関連することを示唆していた.このことは,Mirror Therapyは随意運動を併用することが治療効果に与える大きな要因となっていることを示しており,その治療効果を予測するためには筋感覚的運動イメージ能力を評価することが重要であると考えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験道具や器具などといった環境面の整備が順調に整ったため,概ね当初の研究実施計画通りに研究は実施できている. 今後はデータの信頼性をより高めるために被験者数を増やし検討していく.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の方策としては,個々の運動イメージ能力がイメージトレーニングの効果に影響を与えるかどうかを明らかにすることを目的として研究を進めていく. まずは個々の運動イメージ能力をMIQ-RSと手のメンタルローテーション課題を用いて評価すると同時に,鏡像手注視・随意運動時の運動誘発電位を計測する.その後,7日のイメージトレーニングを実施し,再度運動誘発電位を計測する.得られた結果を基に,イメージトレーニング前後の運動誘発電位を比較し,イメージトレーニングの結果を検討し,さらにそれらの効果が実施前に評価を行った運動イメージ能力が関与するかどうかを明らかにする.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費使用計画として,運動誘発電位を計測するための磁気刺激装置で利用する磁気刺激用のダブルコイルを購入する予定である.
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