研究課題/領域番号 |
24650368
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
酒井 利信 筑波大学, 体育系, 教授 (40281711)
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キーワード | 武道学 / 東欧 / ユーロ武道アカデミー |
研究概要 |
武道は、世界中からその文化性に関心がもたれ、多くの外国人実践者が武道の文化的な知識を得るために来日している。この状況を鑑み、本研究は、逆に我々が海外に赴いて、現地において武道の文化特性を発信できないかという試みである。武道学を中核となって主導する日・欧の学者と一流の実技指導者が叡智を結集し、あえて未だこの分野においな未開拓な東欧において、剣道をモデルとしながら、武道文化に関する発信拠点を形成する。具体的には、文武両道を標榜した「ユーロ武道アカデミー」を、日本人学生の研修(海外武者修行)とリンクさせつつ、構築しようとする挑戦である。これにより外国人実践者は、現地に居ながらにして日本文化の実際を肌で感じ、知りたいことを学ぶことができる、世界で初の、武道文化拠点が実現する。 本年度における具体的な実績としては、以下のものがあげられる。 ・「ユーロ武道アカデミー」の拠点として、筑波大学体育系を中心とした、エトヴェシュ・ロラーンド大学、セメルワイズ大学、タンカプヤ仏教単科大学の四大学からなるネットワークを構築した。 ・在ハンガリー日本大使館が本プロジェクトの趣旨を非常によく理解したうえで今後の協力を約束してくれており、欧州における国際戦略の拠点を当地に展開する上で非常に有効なパイプが確立できた。 ・アカデミーの教材として、Szakai Tosinobu ,A japn kendo tortenete,Forum for Budo Culture(ハンガリー語)を出版した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
武道協議連盟および現地3大学とのネットワークの構築がほぼ完了し、おおむね計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
エトヴェシュ・ロラーンド大学、セメルワイズ大学、タンカプヤ仏教単科大学のハンガリー3大学と武道競技連盟(剣道・柔道・合気道)の協力のもと、「ユーロ武道アカデミー」を実際に試行・完成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度中に「ユーロ武道アカデミー」の試行を行う予定であったが、競技連盟ならびにエトヴェシュ・ロラーンド大学)・セメルワイズ大学・タンカプヤ仏教単科大学のハンガリー3大学コンソーシアムの予定調整が年度内にできず、これを26年度に繰り越したため。 ハンガリーにおいて25年度までに形成されているネットワークを駆使して、「ユーロ武道アカデミー」を東欧を中心に呼びかけ、試行する。受講者による評価を行い、これを本プロセスの冒頭にフィードバックし、東欧における武道文化拠点における「ユーロ武道アカデミー」プログラムを完成させる。
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