研究課題/領域番号 |
24650370
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂入 洋右 筑波大学, 体育系, 教授 (70247568)
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研究分担者 |
中塚 健太郎 筑波大学, 体育系, 特任助教 (00609737)
木塚 朝博 筑波大学, 体育系, 准教授 (30323281)
征矢 英昭 筑波大学, 体育系, 教授 (50221346)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 研究方法 / 個人差 / アウトカム / スポーツ / 心理状態 / セルフコントロール / 二次元気分尺度 / 生理状態 |
研究概要 |
本研究では、実践応用に適した科学的研究の新たな方法論として、アウトカムの予測が可能な「包括的媒介変数」の活用を提案し、個性対応型“身心の自己調整システム”を用いた研究を実施して、その方法を具体的に示す。さらに、包括的媒介変数として、心理指標だけでなく客観的で自動的な測定指標(生理・行動指標)の活用を可能にすることを目的とする。 本年度は、「包括的媒介変数」として一定の有効性が確認されている心理指標である二次元気分尺度を活用した研究を推進し(研究1)、新しい方法論を用いた研究を具体的に示した。さらに、「包括的媒介変数」の客観的で自動的な測定が可能な行動指標および生理指標の選定に取り組み(研究2)、新たな研究方法論の有効性を確認する実践的研究(研究3)を次年度に実施するための基盤形成をした。 研究1としては、ゴルフおよび陸上競技の選手を対象に、各競技種目や課題場面におけるパフォーマンスをアウトカムとし、二次元気分尺度によって測定される心理状態を包括的媒介変数とした研究を実施した。個人差が大きかったため、心理状態の最適エリアを個人ごとに設定した結果、予測可能な課題及び競技者を、一定数選出することができた。そこで、研究2として包括的媒介変数として活用可能な生理指標および行動指標の選出に取り組んだ。 現時点では、心拍・呼吸などの自律神経系の変数は実施状況の影響が大きく、脈波のカオス解析は状況差および個人差が大きく、生理指標に関しては再現性の高い結果がまだ得られていない。行動指標に関しては、姿勢および筋緊張とパフォーマンスの間に一定の関連性が確認された。アウトカムの変動の説明率(予測性)を高めるようなデータの解析方法を開発することが、研究3を実施するための現在の課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年間で3段階の研究を進める事前の計画通り、1年目は研究2に取り組む段階まで進んでいるので、順調に進展していると評価した。しかし、現時点では、包括的媒介変数として活用可能な適切な生理指標が見つかっておらず、さらなる指標の探索及びデータ解析方法の工夫が、克服すべき課題として残されている。この問題の存在を考慮して、おおむね順調であると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
まず、研究2の課題である、包括的媒介変数として活用可能な生理指標・行動指標の選定を継続するとともに、アウトカムの変動の説明率(予測性)を高めるようなデータの解析方法を開発することに取り組む。 さらに、実践的研究として研究3「個人別介入の実施による包括的媒介変数およびアウトカムの変化の検証」を実施し、包括的媒介変数によるアウトカムの予測の妥当性と介入システム全体の有効性を検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
消耗品の購入の際に予定より安価に購入できたため、今年度979円の繰越金が生じた。次年度は、より多くのデータ数を得ることを可能にするため、僅かではあるが消耗品購入の数を追加する。
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