本研究の最終目的は器械運動の学習に役立つ新しい学習支援システムを開発することであった。本研究ではそのための基礎資料を得るための実験を行った。器械運動の基本的な技のうち、マット運動の「伸膝前転」と鉄棒運動の「前方支持回転」を取り上げ、その習熟過程を考慮したスポーツバイオメカニクス的分析を行い、各技のメカニズムと指導上のポイントを明らかにした。計画当初はこのデータをカメラ付きタブレット型PCに組込んで学習者に呈示することを計画したが、ソフトウェアの設計に関わる技術的側面に未解決な問題が多く、完成には至らなかった。しかしながら、この研究は継続し、システム開発を今後も進めていく予定である。
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