本研究では、内的成長や心理的課題解決が競技力向上に果たす心理的機序を明らかにすることを目的に、次の下位研究課題を設定した。(1)内界探索型メンタルトレーニングプログラムの有効性の追試、(2)チームスポーツへのグループ箱庭の適用、(3)心理療法事例の分析。相談事例の資料より、内的課題解決とパフォーマンス向上が同期することを提示した。また、グループ箱庭における非言語的コミュニケーション体験がフィールドに般化されることが認められた。これらの研究課題の結果より、内的成長や心理的課題解決により、競技への姿勢や取り組み方に変化を生み出し、パフォーマンス向上につなげていくことが明らかとなった。
|