研究課題/領域番号 |
24650382
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
工藤 和俊 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (30302813)
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研究分担者 |
平島 雅也 東京大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (20541949)
笹川 俊 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (90551565)
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キーワード | 運動スキル / リズム / 自己組織化 / 自己生成情報 |
研究概要 |
昨年度までの研究において、知覚-運動スキルの組織化を促すエナクティブな情報環境として、自己発声が利用できる可能性が示唆された。そこで本年度は、1)発声を伴わずストリートダンスの基本技能である立位でのリズミカルな膝屈伸のみ行う条件(膝屈伸条件)、2)リズミカルな発声のみ行う条件(発声条件)、3)リズミカルな膝屈伸と発声を同時に行う条件(膝屈伸-発声条件)の3条件におけるリズムの変動性を比較した。その結果、膝屈伸-発声条件における周期間隔の標準偏差(SD)は、膝屈伸および発声条件のSDよりも小さくなることが示された。更に、膝屈伸動作と発声を同時に行う際、これらの周波数を高めて行くと、両者が特定の位相関係で安定することが示された。これらの結果は、リズミカルな全身動作および発声の協調的組織化において、周波数(テンポ)が重要な役割をはたすとともに、両者の引き込みによってリズムの時間的安定化が可能になることを示唆している。
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