研究課題/領域番号 |
24650394
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
竹内 京子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (20531388)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 股関節 / 回旋角度 / 測定評価 / 重心動揺 / 荷重動揺 / 開脚角度 / 運動能評価 |
研究概要 |
本研究の目的は2つある。第一は研究者らが開発した能動運動時の股関節回旋角度測定法を、運動現場や生活行動現場での標準的な角度測定法として世に広めること、第二は回旋運動時に得られる下肢荷重動揺軌跡の分析から対象者の運動技能や動きの特徴について評価をするという、新しい概念の身体運動能評価法の確立である。この測定を定期的に行うことで、コンディショニングやリハビリテーションの成果を客観的に評価することが可能となり、また、疲労状態の客観的把握も簡単に行うことができるので、運動障害リスクの軽減にもつながるメリットがある。 平成24年度は、第一の目的である本測定法のPRに努めた。そのため、可能な限り運動現場に出向いてデータ収集を図り、現在までに、サッカー、レスリング、陸上競技、柔道、バスケット、野球、ウエイトリフティング、アーチェリー、スノーボード等の現役選手並びに経験者、一般社会人・学生たちの協力を得て200名以上のデータを得ることができた。測定結果の対象者への提示は、その後、定期的な測定を希望する者の増加につながっており、PR活動は成功しているといえる。 データの解析は主に回旋角度と運動種目との関連性について検討を行い、レベルの異なる大学サッカーチーム(3チーム)、高校・大学レスリングチーム(2チーム)の協力により、サッカーとレスリングの競技特性がもたらす回旋角度への影響を明らかにすることができた(埼玉スポーツ科学8)。また、開脚角度の違いがもたらす回旋角度の変化と骨への負担増のシュミレーション(防衛衛生学会)や、内因性の障害と外傷性の荷重動揺軌跡の違い(体力医学会他)、競技実力が上位と下位との違い(人類働態学会他)、運動制限要素に関する解剖学的検討(解剖学会)、骨盤と周囲の筋に関する一般人対象の解剖書の監修等、本研究に関わる研究成果は、論文1編、学会発表9題、図書1冊である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
連携研究者や協力者からの協力を得て、運動選手を中心に、一般成人や学童・生徒・学生の中から同意を得られた人々から基礎データの収集(運動現場、研究室内、アンケート)を試みたが、研究者と学校・クラブのスケジュールとの調整に手間取ったこと、また、保護者への手続きが間に合わず、児童・生徒のデータ収集が不十分であったこと以外、大きな問題は生じなかったため、基礎資料としての測定データ収集活動はおおむね研究は満足のゆく結果となっている。 一般成人・学生、運動部学生達からの運動現場でのデータ収集はサッカー、レスリング、陸上競技、柔道、バスケット、野球、ウエイトリフティング、アーチェリー、スノーボード等の現役選手並びに経験者、一般社会人・学生種目において行うことができた。多くの選手・学生が定期的に測定を希望し、口コミではあるが、測定評価を希望する人々、チームが増加しつつあり、本測定方法をひろめるという当初の目的は順調に進んでいると考えられる。 研究室での動作解析も、おおむね予定通りデータ収集は行うことができているが、測定環境の違い(音、温度、光等)が及ぼす回旋運動への影響の検討は、研究者と研究補助員、研究対象者とのスケジュール調整が困難であったため、現在までのところ予備実験的な結果しか得られていない。一方で、開脚角度と回旋運動とのかかわり、運動器への荷重負担の増加などの変動に関する研究を計算によるシュミレーションで先に行うこととなった(防衛衛生学会)。理由は、歩行時の歩幅を変更した場合の、股関節の回旋力をシュミレーションする必要が生じたためである。 研究成果は、論文1、学会報告9、出版1を実践できている。以上のことより、多少のデータ収集に関して方向転換が与儀ないところも出ているが、おおむね研究は順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度も、引き続きデータ収集に努め、平成24年度に収集したデータに関しては、解析を進めるとともに、順次学会などで発表を行っていく予定である。 データ収集は、成人男女を主体に測定を行うこととする。特に、競技力の高いトップアスリートを対象に加え、一般大学生・一般社会人の運動選手や何も特別なことを行っていない人々からデータと比較し、動作解析の基礎データとする。 また、運動選手や一般の健康人に加えて、整形外科・リハビリテーション・神経内科領域のうち、運動機能評価が求められる人々からのデータ収集にも努め、立位での股関節回旋角度測定法の普及を図る。 研究室内でのデータ収集は身体状況や測定環境が及ぼす影響観察のデータの充実を図り、動きに影響を及ぼす因子についての解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用可能金額は約103万円である。 本年度の繰り越し金額が33万円あるが、補助員の雇用開始時期が大幅に遅れたため余剰金が20万円ほど生じた。それ以外は、物品費、旅費、その他の余剰額合計が13万円ほどである。旅費 12万円 人類働態度学会(和歌山、2泊3日 5.5万)、人類学会その他日帰り学会出張3件(6日 2.5万)、データ収集活動10日(4万)。 物品費5万円 人件費・謝金40万円、その他機材レンタル料46万円の予定である。
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