運動は筋損傷を引き起こすが、その機序は十分に解明されていない。そこで本研究では、抗好中球抗体を用いた好中球浸潤抑制モデルとクロドロン酸リポゾームを用いたマクロファージ除去モデルを応用し、マウスにおける疲労困憊運動誘導性の急性筋損傷における好中球およびマクロファージの関与を検討した。抗好中球抗体投与により疲労困憊運動24時間後の腓腹筋においてLy-6G positive cellsが抑制され、クロドロン酸リポゾーム投与により疲労困憊運動後に腓腹筋組織に浸潤するマクロファージが減少し、炎症性サイトカインの産生による炎症反応も抑制されたため、好中球、マクロファージが筋損傷に関与することが証明された。
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