東日本大震災において、被害を受けた地域の児童・生徒の心身の健康状態に関するアンケート調査を、被害が甚大だった地域の公立学校に勤務していた養護教諭を対象にして行った。調査は、2012年から2014年の期間で行った。回収率は、70%前後であった。 ほとんどの地域では、子どもたちが安定しいると回答された。しかし、自由記述から、養護教諭は皮膚疾患や喘息などの免疫力の低下による疾患や、不注意によるとみられる骨折の増加といった現象が起きているということを懸念していた。また、時間経過に伴い、震災前から家庭や発達面でハイリスクにあった子どもにおいて、問題の深刻化がみられるという報告が多くなった。
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