研究課題/領域番号 |
24650445
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浅井 英典 愛媛大学, 教育学部, 教授 (50175824)
|
研究分担者 |
山本 直史 愛媛大学, 教育学部, 講師 (40552386)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 調整力 |
研究概要 |
調整力は,転倒予防に重要な体力要素であるにも関わらず,中高齢者における調整力の評価方法に関しては,検討がなされてこなかった.この能力が,日常生活動作能力( ADL)に密接に関連しているとの観点から,評価方法を検討することを目的とした. 今年度においては,64歳以下で一般企業で働く成人男女,地域に在住する一般高齢者男女,及び体力的に低下が著しく,ADLが低下して2次予防対象者として判定された高齢者男女を対象にして,1) ADL評価方法の確立のために質問紙調査項目( 生活習慣,運動習慣,日常生活動作能力,日常生活活動状況,抑うつ度,主観的健康感・幸福感等)及び調査対象者の配偶者あるいは親族による第3者評価のための質問紙調査を行った.さらに2)体力測定項目選定のための検討を行い,文部科学省新体力測定の高齢者用の測定項目に加えて,調整力を評価すると想定されるランプ早押し時間(次々に同時に2つづつ発光するランプを両手でそれぞれ押していき,その所要時間を計測),生活体力として活用されている身辺作業能力,及び歩行能力テスト等の項目を実施した.64歳以下で一般企業で働く成人に対しては,家庭体操のパンフレットを作成し,個人レベルでの運動習慣の確立を目指した運動指導事業を立ちあげて,日常生活状況とADLを質問紙により調査し,体力測定を実施し,一般成人に関する基礎的データを得た. 上述した調整力を評価するための項目を含めた質問紙調査及び体力測定を一般高齢者及び2次予防対象高齢者に実施し,横断的調査を実施した.さらに同様の高齢者を対象として,3ヵ月間にわたる調整力トレーニング(コーディネーショントレーニング)の改善を目指すことを主たる内容とした運動教室を約3ヵ月間にわたり開催した.そのトレーニング期間前後のデータを分析し,調整力評価のための分析とその評価方法の再検討を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成24年度における活動予定は,松山近郊の自治体と協議し,コーディネーショントレーニングの改善を目的とした運動指導教室を開催し,一般高齢者に対する調査・測定を行う予定であった.しかし,この他に2次予防対象者についても測定を行うことができた.更に,一般成人の日常生活状況とADL及び体力測定を行い,基礎的データを売ることができた.
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度と同様なレベルの一般高齢者及び2次予防対象高齢者を対象とした運動指導教室を開催し,ADL評価のために昨年度の結果を参考にして,質問紙調査及び体力測定を実施する.これまでに蓄積したデータを基にして,ADL評価のための分析を行い,前年度の評価方法(暫定案)と比較検討し,評価精度の向上を図る.
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費の使途としては,コーディネーショントレーニングに必要とされる新規の器具の購入及び今年度使用したきら器具等の買い足しを予定している.また,質問紙調査の分析のための統計計算用のソフトの購入も検討している. 今年度の結果を研究協力者と神実打ち合わせをするための出張を予定している.
|