研究課題/領域番号 |
24650445
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浅井 英典 愛媛大学, 教育学部, 教授 (50175824)
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研究分担者 |
山本 直史 愛媛大学, 教育学部, 講師 (40552386)
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キーワード | 調整力 / ADL / 質問紙調査 |
研究概要 |
中高齢者においては,転倒予防を目的とした運動指導事業が重要であることが指摘されている.転倒予防と深く関連する要素として調整力が挙げられる.しかし,この能力の評価方法に関しては,十分な検討がなされていないため,転倒予防に対する取り組みの効果の正否を適正に判断することが出来ない状況にある.本研究においては,調整力が日常生活動作能力( ADL)に密接に関連しているとの観点から,評価方法を検討することを目的とした. 今年度においては,昨年度に引き続き,地域に在住する一般高齢者男女,及び体力的に低下が著しく,ADLが低下して2次予防対象者として判定された高齢者男女を対象にした複数の運動指導教室を開催し,調査・測定を行った.昨年度の調査・測定項目のブラッシュアップを行い,次に述べる調査・測定を実施した.1) ADL評価方法の確立のために質問紙調査項目( 生活習慣,運動習慣,日常生活動作能力,日常生活活動テスト,抑うつ度,主観的健康感・幸福感等)及び調査対象者の配偶者あるいは親族による第3者評価のための質問紙調査.2)体力測定項目選定のための検討を行い,文部科学省新体力測定の高齢者用の測定項目に加えて,生活体力として活用されている身辺作業能力,歩行能力テスト及び調整力を評価すると想定される手ランプ早押し時間及び足ランプ早押し時間等の項目を実施した. さらに同様の地域に在住する高齢者を対象として,3~4ヵ月間にわたる調整力トレーニングを実施した.そのトレーニング期間前後のデータを分析し,調整力評価のための分析とその評価方法の再検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成25年度においては,松山市に在住する一般中高齢者,2次予防対象高齢者を対象にした調査・測定を実施し,予定通りのデータを収集することが出来た.各年度の測定項目に追加する形で.光刺激に対する上肢及び下肢の反応時間を測定した.これらのデータと体力測定及び質問紙調査項目との関連を検討している.
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今後の研究の推進方策 |
平成24,25年度において開催してきた運動教室を今年度においても開講する.今年度の結果に基づき,質問紙調査票に修正を加えると共に体力測定項目においても項目等に関する修正を必要に応じて加える. 一般企業を対象にして調査したデータ及び今年度末からこれまでに地域に在住する中高齢者を対象にして収集してきたデータを取り纏め,調整力とADLの関連を検討し,それらの結果を報告書として作成する予定である.
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