研究課題
保健・栄養指導介入の評価における代謝性疾患リスク総合指標の妥当性の検証:代謝性疾患のない40歳から64歳の男女健診受診者71名を無作為に2群に分け、管理栄養士による個別保健・栄養指導の介入を3か月毎に9か月間行ったところ、介入群では、BMIと腹囲が有意に減少するとともに、血漿中のALT値とγ-GTPが有意に低下した。それゆえ、個別保健・栄養指導の介入の効果を判断する時には、ALTやγ-GTPは、それぞれインスリン抵抗性および酸化傷害の代替マーカーとして利用できる可能性が示唆された。人間ドック健診受診者における代謝性疾患リスク総合指標の妥当性の検証:人間ドック健診を受診した35歳から54歳の男性のうち、5年後に再受診した1,729名について、5年間に糖尿病を発症するまたはHbA1cが0.5%以上上昇するリスクに関与する臨床検査指標を探索したところ、肥満群と非肥満群のいずれでも、血漿ALT値の上昇が最もオッズ比を上昇させる要因であることが明らかになった。また、HbA1cの変化量を目的変数、1回目の健診における臨床検査指標を説明変数として重回帰分析を行ったところ、HbA1cの変化量に有意な正の影響をもたらしていたのは、ALT値とγ-GTPであった。それゆえ、一般健診においては、血漿ALT値やγ-GTP値の変動を観察することが、糖尿病リスクを予測するために有効である可能性が示唆された。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)
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