研究課題
平成24年度は、愛知県の地域在宅高齢者を対象に、地理情報システム、位置情報システムおよび加速度計付き体動計を用いて歩行モビリテイと住環境に焦点を当てた、新たなスクリーニング手法の開発と、歩くことで生活機能の低下を予防する介入プログラムを開発に関する研究を行った。愛知県大府市・名古屋市緑区の身体活動と地理環境要因(土地利用の多様性とアクセス)との関連性の検証のための地理評価データベースを作成した。呼気ガス分析装置、GPS、3軸加速度計、1軸加速度計による行動パターン解析システムを開発し、その妥当性を検討し、高齢者が使用するうえでの課題や問題点を明らかにし、使用方法に工夫や改良を加えることで、妥当性だけでなく利便性・実用性を兼ねた行動評価方法を開発した。現在、GPS機能を利用した歩行促進プログラムを用いて虚弱高齢者を対象とし、その有効性を検証している。横断研究の結果によると、位置情報システムにより客観的に行動パターンを調節した上で、虚弱高齢者の身体活動状態が運動器疾患に及ぼす影響に関して検討した。定期的に低―中強度の身体活動を行っている者は、筋骨格疾患になりにくいことが、確認された。本研究により、行動半径、奇跡などを補正してもなお、虚弱高齢者の身体活動の筋骨格系への独立した効果が高齢者で初めて確認された。これらの研究結果を縦断研究検証することと自立健康を目指した介入プログラムの提供が今後の課題と考えられる。
2: おおむね順調に進展している
当初の研究計画とおり進めております。しかし、位置情報システムと地理情報システムのデータベースマッチングによる混合システムの開発によりシステムの利便性を高めることが必要である。
現在得られた研究結果を、介入試験による効果検証により明確に確立する。
該当なし
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身体教育医学研究
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