研究課題
健康づくりにおいて、運動器機能低下抑制と身体活動の促進は最も重要である。本研究の目的は、運動器機能低下抑制に必要な身体活動を継続するためにはどのような個人的・社会的・環境的要因が重要であるのかを明らかにし、高齢者の移動特性と住みやすい住環境の運動学的提案をするため、高齢者を対象に生活活動、行動と近隣環境と身体活動促進との相互関連性を検討した。そのため、愛知県大府市において、地域在宅高齢者を対象に生活活動促進と住環境に焦点を当てた、高齢者の活動、移動、環境に対するスクリーニング手法を開発し、新たな介入プログラムを提案するため、加速度センサー付き体動計による身体活動の量・質・パタンタイミング・睡眠状態,GPS 計による歩行経路・移動パターン・半径の計測や地理情報システムとゼンリンのZmap-TOWNによる地理環境に関する大規模な調査を行った。大規模の活動促進のためのポピュレーションアプローチと介入研究を行った結果、身体活動促進に対する効果は、高齢者の心身の機能の水準によって異なる可能性があり、虚弱高齢者においては、移動の半径が健常高齢者では中強度活動が促進に対し特に効果があった。また、生活活動や移動と近隣環境との関係においては、基本属性等を調整した回帰分析の結果、治安と転倒恐怖感の交互作用は虚弱高齢者の身体活動と関連があることに対し、健常高齢者は近隣の運動施設や保健施設の土地利用の密度と関連があり、生活活動と移動に関連する環境要因が個人の特性によって異なった。よって、個人の特性を考慮した介入プログラムを提案が可能であると考えられる。
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