線虫を用いた生活習慣病胎児期起源説の検証

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24650507
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 食生活学
• 研究機関: 京都女子大学
• 研究代表者: 松本 晋也 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (30263156)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 線虫 / Caenorhabditis elegans / 成人病胎児期起源説 / 低出生体重 / エピジェネティクス / 飢餓

研究概要

生活習慣病発症の新しい要因として「成人病胎児起源説(FOAD説)」が提唱されている。これは，親世代の体験が胎児に体質変化を引き起こすという考えであるが，そのメカニズムには不明な点が多い。本研究では，FOAD説のメカニズムを解明するモデル系として線虫(Caenorhabditis elegans)が使えるかどうかを明らかにすることを目的に解析をおこなった。その結果，親世代が飢餓を経験すると子孫線虫では，脂肪量が増加していたことを機器分析で示した。このことは，FOAD説に基づく体質変化が線虫でも起きること，したってこの現象を解析すればFOAD説のメカニズムの理解に貢献できうることが考えられる。

研究成果

• [雑誌論文] Non-specific Protein Modifications by a Phytochemical Induce Heat Shock Response for Self-Defense (2013)
  • 著者名/発表者名: Kohta Ohnishi, Shinya Ohkura, Erina Nakahata, Akira Ishisaka, Yoshichika Kawai, Junji Terao, Taiki Mori, Takeshi Ishii, Tsutomu Nakayama, Noriyuki Kioka, Shinya Matsumoto, Yasutake Ikeda, Minoru Akiyama, Kazuhiro Irie, Akira Murakami
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: 8 ページ: 1-15
  • 査読あり
• [雑誌論文] 長期的な酸化脂質摂取が線虫の生殖能力と寿命に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 木村理恵, 麻生知子, 相馬顕子, 森友彦, 松村康生, 松本晋也
  • 雑誌名: 京都女子大学食物学会誌 巻: 67 ページ: 37-44
  • 査読あり
• [学会発表] Effect of repeated starvation on fat content in C.elegans (2013)
  • 著者名/発表者名: Shinya Matsumoto, Kosuke Kato, Yasuki Matsumura, Nao Sato, Yukari Yamamoto, Akari Sawanaga
  • 学会等名: 19th International C.elegans Meeting
  • 発表場所: UCLA(Los Angeles, USA)
  • 年月日: 20130726-30
• [図書] 健康と環境の科学, 担当執筆第1章2節 (2014)
  • 著者名/発表者名: 有園幸司, 石橋弘志, 石橋康弘, 伊藤貴美子, 岡本誉士典, 甲斐穂高, 古賀伸幸, 柴田祥江, 杉原数美, 高尾雄二, 瀧口益史, 春山洋一, 松原斎樹, 松本晋也, 山元涼子, 川添貞治(編)
  • 出版者: 講談社
• [図書] 新食品・栄養科学シリーズ基礎栄養学, 執筆担当第10章, 第11章 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本晋也, 他多数, 灘本知憲, 仲佐輝子(共編)
  • 出版者: 化学同人
• [備考] 京都女子大学家政学部食物栄養学科松本晋也
  • URL: http://gyouseki-db.kyoto-wu.ac.jp/2/0000128/profile.html