本研究では食品成分のアデノシン一リン酸(AMP)及びレスベラトロール(RSV)の投与がIgA腎症マウスにおいて腎臓AMP-activated protein kinase(AMPK)を活性化するか、IgA腎症の病態改善に有効かを検討した。AMP及びRSVは腎機能指標の血漿クレアチニン濃度及び尿中アルブミン排泄を減少させ、糸球体メサンギウム基質の増加を抑制した。さらにAMPはTNF-α濃度を低下させた。またAMP及びRSVは腎臓のAMPK発現の低下を抑制することがわかった。以上の結果からAMP及びRSVは腎臓AMPK活性化を介してIgA腎症において腎保護的に作用することが示唆された。
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