本研究では、温室効果を実験室で再現する実験器の開発に挑戦した。温室効果は地球温暖化の主要因として知られているが、その原理を正しく学習するためのモデル実験は存在しない。温室効果を実験室で再現するためには、温室効果ガスを封入する容器として、可視光から中間赤外線にかけて透明な素材が必要である。我々は、そのような素材として岩塩を用い、実験器を試作した。二酸化炭素を封入して実験を行ったところ、温室効果と思われるデータを得ることができたが、岩塩は脆弱で再現性に問題があり、研究期間内に温室効果検出の確証を得るには至らなかった。実験器の問題点は明らかなので、現在も引き続きその問題解決に取り組んでいる。
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