研究課題
本研究の目的は、ケースやゲームの設計において、品質管理、エージェント等の技術を適用することで、その学習効果を測定するとともに、教材の評価が実施できる新しい手法の探索を行い、教師教育に活かすことである。この学術的な特色は、ケースメソッドとゲーミングシミュレーションを設計時の評価という観点から統一的にみることにより、学習データを分析し、学習進捗度を評価する方法を提案することにある。 平成25年度は、次の3項目について研究を実施し成果を発表した。項目1)ケースメソッド学習において学習進捗状況を測定する方法論についてとりまとめ実験評価を行った。研究対象はビジネスゲームを利用したケース学習である。また、マーケティング分野で利用されているペルソナ法、品質管理分野で行われている直交表分析法を適用し、効果測定のためのwebアンケート調査を実施した。項目2)習熟度の測定に適応可能な人工知能の機械学習技術について、NKCSモデルを用いる手法の研究結果をとりまとめた。体験学習の効果を測定する場合は、通常の機械学習と異なり、長期間にわたる均一な学習データを得ることが不可能である。そこで、逐次的に適応する反射型エージェントを用いたシミュレーションモデルを実現した。項目3)ケースメソッドとゲーミングシミュレーションを融合した新しい体験学習について検討した。そして、対話的にゲームに参加すると同時に、動的なケーススタディ情報とプレイヤーの実践において得られる質的データを利用する学習評価システムのプロトタイプを実現をした。これらにより、さまざまなケース教材とゲーミングシミュレーションを融合する教育方法の確立をめざし、ゲーミングシミュレーションの長所である動的な環境の変化に対応しうるシナリオの動的な管理手法を実現する。さらに、企業研修などへの経験学習への適用を目指したマンガケース法と融合する予定である。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (11件) 備考 (1件)
情報処理
巻: 55-2 ページ: 126-131
計測と制御
巻: 52-7 ページ: 568-573
Proc. The 8th International Workshop on Agent-based Approach in Economic and Social Complex Systems(AESCS2013)
巻: 8 ページ: 135-146
巻: 8 ページ: 159-170
巻: 8 ページ: 182-189
経営情報学会誌
巻: 22-3 ページ: .159-182