本年度は,音声発話と音声認識を自動に代えてでもダイレクトメソッドによる外国語会話学習のシナリオが成り立つかを確認した.本研究の主たる部分は,単純な構造のロボットのジェスチャでも,人に伝えられる意図もあることを示し,それを音声発話と重ねることで外国語会話学習ができることを示すことである.前年度までで,外国語会話学習が本提案手法である程度できることを示してきた.しかし,前年度までは,音声の発話タイミングと音声認識の両方を手動で実施していた.これは,これらが既存技術ではあるが,導入に手間がかかるからである.本年度は,既存技術とはいえ,人がそれらを微調整することで外国語会話学習ができていた可能性は否定できないので,音声の発話タイミングと音声認識の両方を自動化して,被験者実験を実施し,これらが自動でも被験者が外国語会話学習できることを示した. 本研究の成果発表は,名古屋市にある名古屋工業大学で2015年9月28日(月)--29日(火)の間開催された平成27年度 電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会で「ロボット教師によるダイレクトメソッドの外国語会話学習─音声認識による言語表現の自動化に向けて─」として発表した.
|