研究課題/領域番号 |
24650554
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
梶田 将司 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (30273296)
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キーワード | アイデンティティ / オーセンティシティ / eポートフォリオ / 学習支援システム / オープンソース / ボキャブラリ形成 / ルーブリック |
研究概要 |
アナログワールドに生きる自己とそのデジタルワールドでの投影であるデジタルマイセルフの「内的・外的オーセンティシティ (Internal and External Authenticity)」の形成を進めるために以下の項目を実施した: (1) 昨年度に引き続き,獲得すべき言葉と未知語を明確にしながら学習し,獲得した言葉とそのエビデンスをポートフォリオとして蓄積するためのeポートフォリオシステムの現状を調査した.また,HEC Montreal の WAD を用いたeポートフォリオ基盤開発を行うとともに,その開発を効率よく進めるためのコミュニティ形成を進めた. (2) eポートフォリオシステムをベースにしたフォリオシンキングにより,内的・外的オーセンティシティを高めるためのボキャブラリー形成ルーブリックの構築に関する基本的な検討を行った.また,ルーブリックを用いて意味ある形で自分自身を振り替えるために,生き方そのものを問い直す「人生哲学」に関する研究展開も模索した. (3) 評価実験の実施に向けて京都大学の学部・大学院レベルの学生の積極的な参加を募るため,「コンテキストアウェアコース管理システム uClassroom」のサーバ側コンポーネントである日本語版 Sakai をベースにした学習支援システムの改善を進めた. (4) 昨年度に引き続き,モバイル端末専用アプリケーションを統一的に開発可能な Jasig uMobile をベースとしたパーソナライゼーション基盤の開発を行うとともに,WAD や 日本語版 Sakai のモバイル環境での利用について検証した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ボキャブラリ形成実験のためのプロトタイプシステムを構築し,小規模実験を行いつつ改良し,5名程度の評価実験を行う予定であったが,プロトタイプシステムの構築そのものが他業務の過多により遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
すでに連携体制を構築している米国 Three Canoes 社等の専門家を含め,外部委託を積極的に活用しながらボキャブラリ形成実験のためのプロトタイプシステムを構築し評価実験を行う.特に,外的オーセンティシティに関する検討を推進するため,Amazon 社と連携し,kindle を活用したアプリケーションとすることを検討している.
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次年度の研究費の使用計画 |
ボキャブラリ形成実験のためのプロトタイプシステムを構築し,小規模実験を行いつつ改良し,5名程度の評価実験を行う予定であったが,プロトタイプシステムの構築そのものが他の業務の過多により遅れることが明白となったため,一部を次年度に繰り越したことによる. すでに連携体制を構築している米国 Three Canoes 社等の専門家を含め,外部委託を積極的に活用しながらボキャブラリ形成実験のためのプロトタイプシステムを構築し評価実験を行う.
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