研究課題/領域番号 |
24650556
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平嶋 宗 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10238355)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 統合過程 / プラン化過程 / 外在化 / 算数文章題 |
研究概要 |
平成24年度においては,算数文章題を具体的な対象として,その問題解決における統合過程を(A)提供された部品の組み立てとしての問題構造の構成,プラン化過程を,(B)問題構造上における段階的な2項演算実施順序の決定,として表現するモデルについて検討し,プロトタイプとしてのモデルを構築した.このモデルの妥当性については小学校教諭らと議論し,基本的な確認は行った.さらに,そのモデルに基づいて,統合・プラン化過程の外在化表現を構築することのできるソフトウェアを設計・開発した.このソフトウェアでは,学習者に対して外化表現を構成する部品を提供し,学習者はその部品を組み合わせることでその表現を組み立てることになる.さらに,その組み立てた表現を,正解となる表現との比較によって診断することも可能になる.これによって,統合・プラン化過程の,可視化/外在化,操作可能化,評価可能化,が達成できたといえる.さらに,このソフトウェアを小学校教師に使ってもらい,学習者に対しての利用の可能性を判断してもらったところ,利用可能との判断を得た.これに基づいて,小学6年生に対して試験的に利用してもらったところ,学習者にとって特に違和感の作業で外在化が可能であり,また,学習者はこの作業が学習にとって有意義な作業出ると感じていることが分かった.このソフトウェアを用いた教授活動の設計・実施及び学習効果の測定については次年度の課題となる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定度通りにモデルの構築・検討,モデルに基づくプロトタイプシステムの設計・開発,プロトタイプシステムの試験的利用,までが行えている.
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今後の研究の推進方策 |
本システムを用いた教授法の検討および実践的な授業での利用とその効果の測定が平成25年度の課題となる.
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次年度の研究費の使用計画 |
教室での利用のための環境を整え,さらに授業での実施のための体制を組むために物品費および謝金を用いる.
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