研究課題/領域番号 |
24650556
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平嶋 宗 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10238355)
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キーワード | 統合過程 / プラン化過程 / 三角ブロック / 算数文章題 / 外在化 |
研究概要 |
本研究では,算数の文章題の問題解決過程における「統合」と「プラン化」を具体的かつ可視化された作業として学習者が実行できるソフトウェア環境を設計・開発し,その実践的な運用までを目指している.これまでの研究において,統合・プラン化過程のモデル化として,三角ブロックモデルを提案し,統合構造とプラン化過程を三角ブロックの組み立て操作として具体的な作業化することを提案している.そして,このモデルに沿ったソフトウェアをタブレット上に実装している.この実装は,タブレットとサーバをWiFiで結んだ実現となっている.このシステムを用いて小学校における実験的な利用もすでに行った.この実験的利用の結果として,学習者が作る統合構造が,(1)求答型,(2)物語型,(3)積和標準型,の三つに分かれることと,それぞれの方の統合構造を作る学習者グループにおいて,学力差が見られること,さらに,問題を徐々に難しくした場合に,求答型から物語型に推移する学習者グループが,求答型を作るづける学習者よりも高い学力を示していることが分かった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り小学校現場での実践を行えており,また,そのデータから興味深い知見を得ている.この結果については,学術論文としてまとめている.
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今後の研究の推進方策 |
実験的利用の結果,統合過程における間違いが多く現れることが分かっている.この間違いに対する適応的な誘導が必要であり,今後は,この適応的な誘導機能の実現と,その実験利用・評価を行う.
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