平成26年度は、以下の通りの研究を行った。 (1) カメラ機能を用いた写真としての記録の方法と、ノートテイキングによる記録の方法の違いについて、実験計画法を用いた科学的な検証を行った結果、両者には有意な差は認められなかった。すなわち、両記録の方法は学習効果において、ほぼ等価であり、互換性が認められた。この結果は二重符号化説から妥当なものと考えられる。 (2) 脳波測定研究によって、前提知識がない暗記課題の学習では、カメラ機能を用いた写真としての記録の方法は、携行できることに加え、暗記対象を選択・加工(非言語情報を付加)できることが、より学習効果を高めることが示唆された。解析には、試験の正答率と生体情報の一つである事象関連電位を使用した。
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