研究課題/領域番号 |
24650569
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
森田 裕介 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (20314891)
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研究分担者 |
瀬戸崎 典夫 首都大学東京, 公私立大学の部局等, 助教 (70586635)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ヒューマンインタフェース |
研究概要 |
本研究の目的は,(1)実空間と仮想空間をシームレスにつなぐAR学習支援システムの開発,(2)実践的活用による有用性の検討,の2点であった. 平成24年度は,(1)実空間と仮想空間をシームレスにつなぐAR学習支援システムの開発を推進することとなっていた.現在,プロトタイプは完成しており,HMDを用いて,教科書を閲覧した際に,コンピュータグラフィックスの地球と月が自転するモデルを重畳提示することが可能になった.また,このコンテンツをタブレット端末に実装し,大学生を対象に評価実験を行った.これらの成果は日本教育工学会論文誌に掲載された. 本研究では,このプロトタイプを拡張し,AR学習支援システムを構築していく予定であった.しかし,いくつかの問題で開発が停滞した.まず,HMD(Head Mount Display)である.HMDとしては,光学シースルー型HMD (VUZIX社製STAR1200)を購入する予定となっていた.ところが,平成24年度中に市販された光学シースルー型HMDの解像度が十分ではなく,プロトタイプとして開発した際に使用していたビデオシースルー型との相違があまり見られなかった.一方で,Google Glassなどの新しい技術が発表され,平成25年度中に製品が発売されることとなっている.そこで,HMDの性能を含めて再検討をすることとなった.次に,NUI(Natural User Interface)の実装についてである.ゼスチャセンサーとして,ハードウェアにマイクロソフト社のキネクトを用い,ソフトウェアにOpen NIを用いてシステム開発を行っている.しかし,先のプロトタイプに実装することができず,システムとして統合することができない状況にある.早急に開発を進めたい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(1)ハードウェアの性能 市販レベルの装置の性能については,事前に確認をしていた.しかし,実際に紙ベースのスペックと実物のスペックには乖離があった. (2)開発 技術的な問題に直面しており,解決が難しい可能性が高い.しかし,挑戦的な課題であるため,今回のトラブルは予想の範囲内である.
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今後の研究の推進方策 |
(1)ハードウェアの性能 まずは,目的を達成することが重要である.今年度の動向をみて,システムスペックとしては,ある程度の譲歩をする必要があると考えている. (2)開発 専門的知識を有したエンジニアの支援を要請する.
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度,購入しなかった物品(HMD)を購入する.また,計画通り,成果の公表を行う.
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