研究課題/領域番号 |
24650572
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
森藤 ちひろ 京都産業大学, 経営学部, 講師 (10529580)
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研究分担者 |
高橋 敬子 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (50309449)
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
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キーワード | コーチング / 自己学習支援 / コミュニケーション / 自己効力感 / 自己認識 / 価値観 |
研究概要 |
医療従事者には、患者あるいは他の医療従事者との関わりにおいて高いコミュニケーション能力が求められる。近年、医療現場ではコーチングの有効性が認知されつつあり、効果的なコミュニケーションを行うためにコーチング・スキルが求められているが、その習得には、コーチングの体験が重要と言われている。本研究は、学習者がコミュニケーション・トレーニングを行う中で、コーチング・コミュニケーションを経験的に学ぶ自己学習支援システムの開発を目的とし、システムとコンテンツの開発を行った。 本研究で開発したシステムは、「自ら考え行動する能力をひきだす」というコーチングの考え方を取り入れ、学習者が失敗を恐れず安心してコミュニケーション・トレーニングを行い、そのフィードバックを受け、トレーニング・プロセスを通じて自分の成長に気づき、効果的に能力を高めることを意図している。医療従事者がこのシステムでコミュニケーションを学びながらコーチングを経験することによって、患者の自発的な行動変容を促すコーチング・コミュニケーションを体得することを支援するものである。 システムは、コミュニケーションの背景にある自己認識や価値観を確認するコーチングのアセスメントシートとコミュニケーション・トレーニングの2部から成る。コミュニケーション・トレーニングの部分は3段階に分かれ、ステップ①「コーチング・コミュニケーションの総論・各論と確認問題」、ステップ②「場面設定におけるコーチング・スキルのトレーニング」、ステップ③「患者ヒアリングに基づいたシナリオを用いたコーチング・フロー・トレーニング」で構成されている。学習者への評価及びフィードバックは、テキストとレーダーチャートで提示され、設問やフィードバックの内容は、修正や追加が可能である。このシステムは、患者へのコーチングや他のサービス従事者のトレーニングにも活用が可能である。
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