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2013 年度 実績報告書

古墳壁画表面における含水量の非接触測定システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24650592
研究機関独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所

研究代表者

犬塚 将英  独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存修復科学センター, 主任研究員 (00392548)

キーワード壁面含水量 / 蒸発量 / 非接触 / 自動計測 / 絶対湿度 / 赤外線
研究概要

本研究は、高湿度環境下にある古墳壁画等の文化財の壁面含水量とその時間的変化を測定するための非接触による手法を開発し、そのシステムの有効性を評価することを目的とする。壁面の含水量及びその時間変動を非接触な手法により調べるために、2種類の測定原理に基づいた自動計測システムの具体的な方法を考案し、開発を進めてきた。
ひとつ目の方法は調査対象となる壁面の前に複数個の温湿度測定器を設置して、温度と相対湿度から計算される絶対水分量の勾配を調べることにより、壁面における水分の時間変動を調べる方法である。ここでは、超小型温湿度データロガーを利用することにより、簡便さと小型さを追求し、現場でも活用することが容易な測定システムを構築した。この測定システムの評価のために、装飾古墳を模したレプリカ石材表面における水分の蒸発量の測定を実施した。その結果、温度の上昇に起因する石材表面における水分の蒸発を検出することができた。
さらに、高湿度環境下において温湿度データロガーよりも堅牢であるセンサーを組み込んだ測定システムのプロトタイプを製作した。凝灰岩の試料を用いた基礎実験により、この測定システムの動作の評価を行った。
ふたつ目の方法は、小型の赤外線照射装置と赤外線センサーを組み合わせて、赤外線の反射率を観測することにより、壁面における水分量の時間変動を調べる測定方法である。このような原理の測定システムを製作し、動作の評価をするための基礎実験を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 文化財の表面における水分蒸発量の非接触測定システムの開発2014

    • 著者名/発表者名
      犬塚将英
    • 雑誌名

      保存科学

      巻: 53 ページ: 125-134

    • 査読あり
  • [学会発表] 古墳壁画表面における含水量の非接触測定システムの開発2013

    • 著者名/発表者名
      犬塚将英
    • 学会等名
      日本文化財科学会
    • 発表場所
      弘前大学
    • 年月日
      20130706-20130707
  • [備考] 文化財の表面における水分蒸発量の非接触測定システムの開発

    • URL

      http://www.tobunken.go.jp/~ccr/pdf/53/5311.pdf

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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