彦根市北川の河口域堆積物の柱状コアサンプルより、落葉の葉脈等の集積層を指標として年層判読を行う技術を開発した。これにより、過去19年間にわたる年層を誤差3年で同定できた。それより過去については、その堆積速度や土砂のかく乱程度と河床工事履歴を比較することで、ある程度の復元に成功した。一方、各年層に吸着していた化学物質(たとえば全リン)濃度を、この河川で彦根市が計測していた河川水質データと比較したところ、良好な相関関係を認めなかった。土砂に吸着して堆積した化学物質が、その後に移動するプロセスを解明しないと、過去の水質を復元するには至らないことが判明した。
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