研究概要 |
小児がん経験者26例について、SNP アレイとマイクロサテライトマーカーを用いて治療前と現在の血液細胞のゲノムについて比較解析した。その結果、全例にゲノム上に 21~2,754 (平均 476)箇所に SNP またはコピー数変化を認めた。マイクロサテライトマーカー変異を2例に見出した。これらの小児がん経験者の児と配偶者の同様の解析から、児に変異が伝番していたのは3例で、このうち1例はマイクロサテライト変異も伝搬していた。ゲノムの変異はアントラサイクリン系薬剤と放射線療法が関連し、伝搬した3例はいずれも女性の経験者であった。以上から、小児がん治療で生じたゲノムの変化の一部は次世代に移行することが示された。
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