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2012 年度 実施状況報告書

性ホルモンの肺癌悪性度規定メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 24650624
研究機関産業医科大学

研究代表者

井上 政昭  産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (20330988)

研究分担者 川口 誠  名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50204699)
三浦 裕  名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90285198)
浦本 秀隆  産業医科大学, 医学部, 講師 (90389445)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードATBF1(ZFHX3) / 肺癌 / 性ホルモン
研究概要

肺細胞ではエストロゲン受容体(α、β)は男女共に保有しているが、エストロゲン受容体量を男女で比較し女性の肺がん細胞はα、β両受容体が多く、受容体数が肺癌予後に関係することが報告されている。こうしたホルモン受容体の数や親和性の男女差が、がん感受性の男女差に関係している事が推察されている。そのため、遺伝子転写調節因子ATBF1(ZFHX3)の癌抑制因子としての機能に着目し、エストロゲンに誘導されるATBF1のユビキチン/プロテオソーム系による分解反応が悪性化の重要な要素で遺伝子転写調節因子ATBF1(ZFHX3)の癌抑制因子が肺癌細胞におけるホルモン受容体の数や親和性の男女差ががん感受性の差に関連している可能性に着目して研究を行った。
まず、ATBF1免疫染色抗体の染色条件は膀胱癌組織を使用して決定し、肺癌症例の60例の小型肺腺癌を選定しこれまで免疫染色に使用したD1-120で染色を行った。核の陽性率は22%、細細胞質の陽性率は53%であった。細胞質の染色性は肺癌悪性度の上昇に伴い陽性率が上昇したが、核染色はNoguchi type Aでもっと高い陽率を示した。この傾向は他の癌で示された結果と同じ傾向であった。さらに組織アレイを使用してATBF1関連因子の染色を行い、その結果は解析中である。肺癌細胞株におけるATBF1を介した性ホルモンの悪性度規定因子およびATBF1及ぶ関連因子の発現解析をおこなうため、培養細胞株を使用したセルブロックアレイ(16種)を作製し、関連因子の免疫染色を行いその結果の解析を行う予定している。さらに、免疫染色で得た結果を網羅的遺伝子解析で得た結果と比較して性ホルモンに関連した因子を同定し、肺癌組織を使用し予後との関連を解析する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していた症例が本研究に使用出来ないことが判明したため、他の症例を探す必要があり肺癌症例の選定に時間を要した。平成24年は使用な60症例を使用して肺腺癌のFTBF1発現の解析を行った。また、肺癌細胞株の培養において予定していた細胞株にコンタミや増殖不良あり、肺癌細胞株のATBF1および性ホルモン関連因子の検索までの設定に時間を要した。

今後の研究の推進方策

組織アレイを使用したATBF1関連因子の発現解析を行い、肺癌にけるATBF1の肺癌悪性度との関連を解析する。肺癌細胞株におけるATBF1を介した性ホルモンの悪性度規定因子およびATBF1及ぶ関連因子の発現解析をおこなうため、培養細胞株を使用したセルブロックアレイ(16種)とATBF1および性ホルモン関連に因子を網羅的遺伝子解析し、それぞれの結果と比較して性ホルモンに関連した因子を同定し、肺癌組織を使用し予後との関連を解析する予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度の繰越し金が生じた理由は、物品購入の際、予定していた購入試薬の正規価格と納入価格に金額の差が生じたためである。
平成25年度の研究費使用計画は、物品として塩基配列解析試薬等・遺伝子発現検索試薬・抗がん剤感受性試験試薬・必要不可欠であるディスポ―ザブルのプラスティック製品購入のための物品費120万円。研究のための交通費、また研究発表等のための出張費として旅費10万円。研究成果を発表するために学術雑誌への投稿料として、その他費10万円の予算を見込んでいる。

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公開日: 2014-07-24  

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