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2012 年度 実施状況報告書

マウス生体を用いたがん転移抑制因子スクリーニング系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 24650627
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

青木 正博  愛知県がんセンター(研究所), 分子病態学部, 部長 (60362464)

研究分担者 佐久間 圭一朗  愛知県がんセンター(研究所), 分子病態学部, 主任研究員 (90402891)
小島 康  愛知県がんセンター(研究所), 分子病態学部, 主任研究員 (30464217)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード大腸がん / 転移 / shRNAライブラリー
研究概要

1. マウス大腸がん細胞株CMT93を用いた転移抑制因子スクリーニング
CMT93の細胞膜上に蛍光タンパクVenusを恒常的に発現させ可視化した。このCMT93-Venus細胞に、SIGMA社のレンチウイルスマウスshRNAライブラリーを予備実験で至適化した条件で感染させた後、薬剤耐性によりレンチウイルス感染細胞を選択し、C57BL/6マウスの直腸粘膜下に接種した。約10週間後にマウスを安楽死させ、蛍光実体顕微鏡を用いて肝臓、肺、リンパ節の転移巣を検索した。採取した転移巣の一部からゲノムDNAを抽出し、レンチウイルスベクター内の配列を用いてPCRで増幅したフラグメントをプラスミドベクターにサブクローニングし、得られた塩基配列情報からノックダウンされていると想定される標的遺伝子候補を同定した。転移巣の残りは培養系に戻して保存した。本年度は10個の標的遺伝子候補を同定できたので、転移巣由来細胞での標的遺伝子候補の発現低下の確認、C57BL/6マウスの直腸粘膜下に再接種した際の転移能の評価などを行っている。
2. cis-Apc/Smad4複合変異マウス大腸がん由来初代培養を用いた転移抑制因子スクリーニング系の確立
cis-Apc/Smad4複合変異マウスの大腸がん組織からspheroid培養する方法を予備検討した。Hans Cleversらの方法で培養可能なことが確認できたので、現在、効率良くレンチウイルスベクターを導入する方法を検討中である。
3. K-rasLSL-G12D/+マウスを用いた転移抑制因子スクリーニング系の確立
K-rasLSL-G12D/+マウスを導入し、繁殖を行っている。同マウスに加えて、Rosa26-LacZマウスも導入した。このマウスを用いてアデノおよびレンチウイルスベクターのin vivo感染効率を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

大腸がん細胞株を用いた転移抑制因子のスクリーニングについては、既に候補となる遺伝子を複数同定することができたので、現在のところ極めて順調に研究が進んでいる。
cis-Apc/Smad4複合変異マウス大腸がん由来初代培養を用いたスクリーニング、K-rasLSL-G12D/+マウスを用いたスクリーニングについても、スフェロイド培養は成功し、肺がんモデルの導入は完了したので、概ね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

大腸がん転移抑制因子の候補遺伝子を同定できているので、転移抑制能を大腸がん細胞株を用いたノックダウン実験、強制発現系を用いた実験などにより評価することを最重要課題として研究を推進したい。
cis-Apc/Smad4複合変異マウス大腸がん由来初代培養を用いたスクリーニング、K-rasLSL-G12D/+マウスを用いたスクリーニングについても、予定通り推進する方針である。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Transcription factors c-Myc and CDX2 mediate E-selectin ligand expression in colon cancer cells undergoing EGF/bFGF-induced epithelial-mesenchymal transition.2012

    • 著者名/発表者名
      Sakuma, K., Aoki, M. and Kannagi, R.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA

      巻: 109 ページ: 7776-7781

    • DOI

      10.1073/pnas.1111135109.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Induction of 6-sulfated glycans with cell adhesion activity via T-bet and GATA-3 in human helper T cells.2012

    • 著者名/発表者名
      Sakuma, K., Aoki, M. and Kannagi, R.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Acta.

      巻: 1820 ページ: 841-848

    • DOI

      10.1016/j.bbagen.2012.03.005.

    • 査読あり
  • [学会発表] CDX転写因子は腸上皮細胞におけるPLEKHG1の発現を制御する

    • 著者名/発表者名
      青木正博
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      さっぽろ芸文館 (札幌)
  • [学会発表] CDX Transcription Factors Positively Regulate Expression of PLEKHG1 in Intestinal Epithelium

    • 著者名/発表者名
      青木正博
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      福岡国際会議場 (博多)
  • [学会発表] c-MycとCDX2はEMTを起こした大腸がん細胞におけるE-セレクチンリガンド糖鎖の発現を媒介する

    • 著者名/発表者名
      佐久間圭一朗
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      さっぽろ芸文館 (札幌)
  • [備考] 愛知県がんセンター研究所 部門紹介 分子病態学部

    • URL

      http://www.pref.aichi.jp/cancer-center/ri/01bumon/07bunshi_byotai/

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公開日: 2014-07-24  

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