研究課題
【研究成果の概要】「新規がん幹細胞(CSC)特異的マーカー」を同定することを目的として研究を開始し、新規の CSC特異的マーカーの候補遺伝子を同定することができた。現在も検証を継続している。【研究の成果】「新規がん幹細胞(CSC)特異的マーカー」を同定することを目的として研究を開始した。現在利用されている、がん幹細胞マーカーは ①表面抗原(CD抗原)マーカー ②Side population(SP)分画 ③ALDH1(aldehyde dehydrogenase)活性 ④Tumor sphere形成能 であり、正常幹細胞の分取法を用いているに過ぎない。我々は癌エピゲノミクスを専門としており、先行研究で、正常幹細胞維持に重要である「ヒストンメチル基転移酵素PRDM14」が乳がん特異的に発現亢進することを報告 (Cancer Res 2007)、さらに、ポリコーム遺伝子であるEZH2の作用で腫瘍細胞において、正常幹細胞維持に重要な「転写因子KLF2」の発現が抑制されることを報告している (Oncogene 2011)。そこで、研究計画に沿って、① CSCの関与が濃厚な乳がん、膵臓がんの臨床検体を用いた。② 膵臓がん試料より、高性能セルソーターによるSP分画採取に加えて、Tumor sphere法によりがん幹細胞分画を採取した。③ 分取したがん幹細胞分画と対応する正常組織由来の細胞を使用して、両者の間で有意差を持って変動する候補遺伝子を次世代型シークエンサーにより網羅的にスクリーニングし候補遺伝子を絞り込んだ。④上記の候補遺伝子の遺伝子導入、ノックダウン株を用いて、候補遺伝子の機能解析をin vitro 及びin vivo assayで行った。以上、研究実施計画の記載した研究を完了した。有望な候補遺伝子が得られており、臨床検体における検証を開始している。
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