放射線療法及び化学療法の効果モニタリングに適したマーカーは殆どない。ポリADP-リボシル化反応はDNA損傷後活性化し、ポリ(ADP-リボース)は細胞死に伴い血中に漏出しうる。そこで本研究では、ポリ(ADP-リボース)代謝物の動態を調べ、特異的代謝物の定量系を確立し、その動態を細胞及びマウスモデルで調べた。ポリ(ADP-リボース)はマウスに静注後、血流において速やかに代謝され、蓄積が防がれていることが示唆された。LC-MS法による検出条件と感度の至適化を進め、良好な条件の確立が達成できた。ガンマ線照射後のポリ(ADP-リボース)の特異的代謝物の解析を行い、血中で代謝物の検出が行えた。
|