オンライン濃縮高速液体クロマトグラフ-タンデム質量分析法を用いて、東京都内全域118地点で湧水と井戸水を調査した結果、97地点から、合成甘味料が検出され、地下水への下水の混入が広範囲で起こっていることが確認された。浅井戸中および下水中のアセスルファム濃度から、不圧地下水への混入率は1.4%と計算された。台東区の深井戸13地点中12地点から1970年以降使われていないシクラメートが検出された。これらは1960年代に台東区よりも西部の地域で地下へ浸透した下水が数十年かけて東の被圧層に移動してきたものと推察された。
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