携帯電話で撮影した写真をメール送信することで、生物地理情報が収集できる携帯調査データベースを構築し、これと連動する自動同定システムを組み合わせて、研究・教育機関で、自然観察会を行った。同定精度を向上させるため、写真からトンボの輪郭や色情報を切り出すアルゴリズムの開発を行った。色を赤・緑・青に分解して判別分析を行うモジュールでは、写真の状態による色の偏りが大きく判別精度は低かった。輪郭を評価するモジュールでは、撮影された撮影者の指や手を対象物から除外することができず、機能しなかった。モジュールの統合を試行したところ、色情報と生態情報を組み合わせたアルゴリズムが、もっとも予測精度が高かった。
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