研究課題/領域番号 |
24651041
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
大澤 崇人 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (70414589)
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研究分担者 |
初川 雄一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (40343917)
大澤 清二 大妻女子大学, 付置研究所, 教授 (50114046)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ミャンマー / 小規模採鉱 / 水銀汚染 / 即発γ線分析 |
研究概要 |
当該年度ではミャンマーでの現地調査を行い、情報収集を行うとともに、試料の採取を行った。まずミャンマー商工会議所(UMFCCI)の協力の下、ヤンゴンのホテルにて環境汚染に関する大規模なセミナーを開催し、世界的な水銀汚染の実態を知らせるとともに、研究代表者がこれまで行ってきたフィリピンでのプロジェクトを紹介することで採鉱関係者に公害対策の重要性を訴えるとともに、本プロジェクトへの協力者を募った。このセミナーの開催を通して、ミャンマーの鉱山会社であるFuture Engineering Groupの会長と会談する機会を得、協力を取りつけことができた。さらにミャンマーで事業展開を行なっている㈱ゲストミネラルズとの緊密な協力関係を築くこととなった。またミャンマー商工会議所のウゾーミンウィン副会長や教育省のボーウィン局長ら要人と会談する機会を得た。現地調査では金採鉱を行なっている地域としてシェウェジン郊外にまで赴いたが、最も盛んに金採鉱を行なっている地域は反政府勢力との紛争地域であったため、奥地まで行かないよう現地住民に強く引き止められたため、プレーサー(金鉱から流れ出た金が川岸などに堆積した場所)での調査を行った。鉱石や水などの試料の採取を行い、砂金も入手した。水銀測定を行うための準備としては、即発ガンマ線分析装置の自動測定システムを完成させた。これにより多数の試料の効率的分析が可能となったが、原子炉(JRR-3M)が全く稼働しなかったため、分析ができない状態であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ミャンマー現地での困難な調査活動に関しては、当初の予定どおりに進捗しており、協力者も得ることができた。また試料の採取も行うことかできた。しかしながら、分析に関しては全く進んでいない。その理由は、遅くとも当該年度中には再稼働すると見込んでいた研究用原子炉JRR-3Mが全く稼働せず、再稼働の目処すら立っていないためである。本来であれば試料中の水銀濃度を、研究代表者が開発した自動即発ガンマ線分析装置を用いて定量し、現地での汚染状況の把握を行いたかったが、試料中の水銀濃度は全く不明のままである。
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今後の研究の推進方策 |
ミャンマーでの調査研究は継続して行うと共に、研究協力者を通じた試料の採取を行う。最大の懸案事項はJRR-3Mの再稼働時期である。想定しうる最悪の事態は、次年度いっぱいJRR-3Mが稼働しない状況であるが、このような事態も十分想定しうるほど原子炉の置かれている状況は深刻である。よって、対策としては研究炉が動くことを期待して分析の準備は進めつつも、再稼働しないことも想定して、水銀分析装置(Hiranuma HG-2000)を用いて水銀濃度だけの測定を行うことも同時に進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
主な支出は調査旅行の旅費であるが、当初予定していた水銀の定量分析が全く進んでいないため、次年度にJRR-3Mが再稼働した際に使用するヘリウムガス等の消耗品や制御機器の購入に当てることを予定している。しかし原子炉が再稼働しなかった場合には、水銀分析装置で使用する薬品などの消耗品へ随時シフトさせる。
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