ミャンマーで行われている金の小規模採鉱の実態を探り、水銀汚染の状況を把握すべく現地調査及びサンプリングを行った。調査地・試料採取地はモン州のチャイトー、バゴー管区のシュウェジン、ザガイン管区のカレーミョ近郊、そしてマンダレー管区とザガイン管区の、マンダレー以北のエーヤワディー河中流域である。調査により、これまで謎であったミャンマーの小規模金採鉱の実態が明らかとなった。金採鉱の規模や手法は多岐にわたっているが、採鉱者は例外なく水銀を使用している。水銀濃度の測定では重要な情報が得られた。河川水は有為に高い水銀濃度を示しており、また採鉱者やその家族の髪の毛からも高濃度の水銀が検出された。
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