研究課題/領域番号 |
24651068
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 次雄 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90091694)
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研究分担者 |
殷 しゅう 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40271994)
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キーワード | 自動車排ガス浄化触媒 / 三元触媒 / 酸素ストレージ機能 / セリア / 酸化スズ / ドーピング / 耐熱性 / 形態制御 |
研究概要 |
自動車排ガス浄化には、γアルミナ/セリア/白金族貴金属から構成される三元触媒が使用されており、触媒活性は、助触媒として使用されるセリアの酸素ストレージ機能に依存することが知られており、今後の排ガス浄化規制の強化への対応や、貴重な貴金属使用量の削減が求められていることから、セリア基複合金属酸化物の酸素ストレージ機能の改善による三元触媒の特性向上を図った。 セリアへの金属イオンドープによる酸素ストレージ機能への影響について詳細に検討し、セリアにジルコニウムとスズ、ジルコニウムとカルシウムをコドープすると酸素ストレージ機能および耐熱性が向上し、三元触媒の触媒活性を向上できることを明らかにした。また、酸化スズも酸素ストレージ機能を有しており、第一原理計算により、酸化スズにアルカリ土類金属をドープすると酸素ストレージ機能の向上が可能であることが予測されたことから、ソルボサーマル反応によりアルカリ土類金属ドープ酸化スズの合成と形態制御を行った。酸化スズにマグネシウムやカルシウムをドープすると酸素ストレージ機能は低下したが、ストロンチウムやバリウムをドープすると、現在三元触媒に汎用されているセリア-ジルコニア複合金属酸化物より優れた酸素ストレージ機能と耐熱性を示すことを見出した。また、シリカナノ粒子をテンプレートとし、ソルボサーマル反応によりストロンチウムやバリウムをドープしたセリアの多孔質粒子を合成し、酸素ストレージ機能を大幅に向上させることに成功した。
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