微粒子濃縮層の負圧発生原因を調査するため,様々な調製条件でスラリーを調製し圧力を測定した.また微粒子濃縮層の負圧発生現象の工業的応用可能性を検証するために,様々な条件で吸水実験を行った. その結果,微粒子濃縮層の負圧発生には,粒子径が1ミクロン未満の微粒子の,固化していない,高粒子濃度の沈降濃縮層が形成されることが必要であると示された.また負圧は上記の微粒子濃縮層を介して大気と接触する密閉空間内の溶媒中で発生することを明らかにした.さらに,負圧を発生する微粒子濃縮層は吸水能を有していることも明らかとなった.
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