酸化反応における格子酸素の役割と動的挙動の解明を目指し、CeO2-ZrO2触媒上でのCOおよびカーボンの酸化反応について詳細な検討を行った。気相反応成分であるCOの酸化反応においては、CeO2-ZrO2のバルク内格子酸素が反応に関与することがわかった。一方、固体反応成分であるカーボンの酸化反応に対しては、CeO2-ZrO2粒子の表面近傍の格子酸素が高い活性を有しており、格子内での酸素種の移動性が触媒活性に影響を及ぼす因子であることを明らかにした。CeO2-ZrO2の粒子形態を制御することで格子酸素の反応性も制御することができ、高活性な酸化触媒の創成につながる触媒設計指針を提案することができた。
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