リサイクル率が低い繊維廃材を再生資源として活用し,環境負荷を低減する複合材料の開発が本研究目的である.繊維廃材と竹繊維を用いた複合材を提案し,三点曲げ試験による評価を行い,その有効性を示した.また,繊維廃材と樹脂との界面結合を向上させるべく,無水マレイン酸の配合量を変えた表面処理を施した熱可塑性繊維を界面改質材として利用し,繊維廃材との複合化を試みた.その結果,無水マレイン酸の添加により繊維間が接着され,力学的特性が向上することが分かった.さらに,日本農林規格の条件に基づいた有限要素解析を実施し,試験片厚さと曲げ特性の関係を評価し,フローリング材として適用条件を満たす構造を見出した.
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