研究課題/領域番号 |
24651108
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
清水 裕彦 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50249900)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 中性子 |
研究概要 |
熱外中性子の単色度の向上のためには、中性子の飛行時間に追随して中性子スピンを制御する磁場を発生するための高速動作コイルが必要である。コイルの基本的な設計を行なった後、現実のパルス中性子源の時間構造における適合性を確認するための研究を行った。具体的には、J-PARCにあるパルス中性子源の時間特性のデータをもとに、単色化後の中性子強度を求めた。その量は100eVの中性子に対して1平方センチあたり毎秒50中性子程度である。これによって、現存するパルス中性子源を用いて実験研究を可能とする程度の強度が得られることが明らかになった。この結果をコイル設計に反映させて、平成25年度において性能の評価を行う。また本研究課題の範囲ではないが、最終的に熱外中性子の速度選別を実行する上では、多層膜中性子ミラーの量産が必要であるため、従来に無い材料で多層膜ミラーを作成する基礎研究を別途行なっており、それらの別研究の成果を取り入れることで、熱外中性子の速度選別の実用上の性能を評価するところまで実行できるものと期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに中性子スピン反転用のコイルと同調回路をを製作した。同調周波数を調整するための同調回路及びその駆動系を製作し、その動作を確認する段階に至った。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度試作したコイルを熱外中性子スピン反転用に改良して、特性を評価する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
改良型のコイル製作と、連携研究者との共同作業のための移動旅費として研究費を利用する。
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