本申請課題の目的は「タンパク質の染色操作を行わずに、タンパク質単一分子を走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて確認する」ことである。この研究課題のために、本研究では、コントラストの殆どないグラフェンの親水性誘導体であるグラフェンオキシド(GO)をSTEMの基板として用い、無染色タンパク質で1nmの分解能を達成することを試みた。この結果 1. 染色無しのタンパク質単分子の電子顕微鏡画像化を可能にする0.3nm厚さの単原子層GO基板の開発;2. 低加速電圧でも分解能を低減させない試料の調製法の開発;3. サイズ20 nmのNADH酸化還元酵素1分子の確認 を達成した。
|