(1)スピン偏極した電子と試料との相互作用評価のため、ディラック方程式から始めスピン相互作用項を導出し、マルチスライス法に適した波動関数を求めた。結果、TEMの像コントラスト評価のシミュレーション中に相対論的スピン相互作用項を入れ込むことに成功。(2)短電子パルスを発生する2通りの方法を試みた。①音響光学素子と連続レーザーにより、25nsのパルス電子線を発生させ、その時間特性を調べた。②パルスレーザーを使って20psのパルス電子線を発生。このパルス巾精密測定のためストリークカメラ法を開発。(3)スピン反転による位相像差分を検出する方法も開発し、1.5rad以下の位相差の検出に成功。
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