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2012 年度 実施状況報告書

ナノダイヤモンド臨床適用への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 24651135
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

茶野 徳宏  滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (40346028)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードナノ材料解析・評価 / 生体内イメージング
研究概要

多機能NDの合成に関しては、polyglycerol親水性基被覆によりNDのin vivo適用化に成功した (ND-PG)。癌組織についてはND粒径均一化によってEPR効果、passive targetingに成功した。本内容については既に論文にて発表した。
現在、親水性基末端に癌組織特異的integrinに結合し、細胞内移入可能なRGD-ペプチドを付加し、癌細胞へのactiive targetingを進めている(ND-PG-RGD)。薬物修飾についても、抗癌剤CDDPをエステル結合にてND-PG, ND-PG-RGDに担持させることによって、ND-PG-CDDP, ND-PG-RGD-CDDPを作成した。ND-PG-CDDPによって正常・癌細胞に非特異的なCDDP毒性を排除し、ND-PG-RGD-CDDPによってRGDペプチド結合integrin avb3担持癌細胞(ex. U-87MG細胞)特異的にCDDP細胞死毒性を発揮できるようactive targeting chemotherapy, 癌特異的drug deliveryを施行中である。本解析については、結果も固まりつつあり、現在、論文発表を準備している。
作成した多機能NDのin vivo薬理動態については、主に赤外、遠赤外蛍光を持つNDを用いて、担癌腫瘍マウスに静脈内導入することによって、その解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

多機能NDの合成に関しては、polyglycerol親水性基被覆によりNDのin vivo適用化に成功し (ND-PG)、癌組織に対してはEPR効果、passive targetingを用いた腫瘍のイメージングに成功した。本内容については一部を既に論文に発表した。
現在は親水性基末端にRGD-ペプチドを付加し、癌細胞へのactiive targetingを更に進めている(ND-PG-RGD)。NDの薬物修飾についても、抗癌剤CDDPをエステル結合にてND-PG, ND-PG-RGDに担持させることによって、ND-PG-CDDP, ND-PG-RGD-CDDPを作成した。ND-PG-CDDPによって正常・癌細胞に非特異的なCDDP自身の毒性を可及的に排除し、ND-PG-RGD-CDDPによってRGDペプチド結合integrin avb3担持癌細胞特異的にCDDP細胞死毒性を発揮できるようactive targeting 癌特異的 drug deliveryを施行中である。本内容については、現在、論文発表の準備中である。
作成した多機能NDのin vivo薬理動態については、主に赤外、遠赤外蛍光を持つNDを用いて、担癌腫瘍マウスに静脈内導入することによって、その解析を進めている。

今後の研究の推進方策

抗癌剤CDDPを担持するND、ND-PG-CDDP, ND-PG-RGD-CDDPを作成したが、ND-PG-RGD-CDDPによってRGDペプチド結合integrin avb3担持癌細胞に特異的な細胞死を培養細胞レベルにて実現できている。今後、本 active targeting drug delivery がin vivoでも有効な癌抑制効果を示すのか、検証を進めて行く。
更に、今後、非増殖性細胞指向性の多機能NDの試作、具体的には、膵臓b細胞特異的な多機能NDを試作し、そのイメージング効果をマウスモデル系に於いて解析してゆく。

次年度の研究費の使用計画

多機能NDの合成に必要な試薬、消耗品、更には、in vivo imaging評価を遂行する為に必要な小動物(ヌードマウス、スキッドマウス)の購入に研究費を充当する。
また、短期間であるが、研究を補佐する研究補佐員への謝金や、成果発表に伴う論文発表経費、等にも、研究費の充当を考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Hyperbranched Polyglycerol-Grafted Superparamagnetic Iron Oxide Nanoparticles: Synthesis, Characterization, Functionalization, Size Separation, Magnetic Properties, and Biological Applications.2012

    • 著者名/発表者名
      Zhao L, Chano T, Morikawa S, Saito Y, Shiino A, Shimizu S, Maeda T, Irie T, Aonuma S, Okabe H, Kimura T, Inubushi T, Komatsu N.
    • 雑誌名

      Adv Funct Mater.

      巻: 22(24) ページ: 5107-5117

    • DOI

      10.1002/adfm.201201060

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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