研究概要 |
多機能NDの合成に関しては、polyglycerol親水性基被覆によりnanodaimond (ND) のin vivo適用化に成功した(ND-PG)。更に、粒径均一化によってEPR効果による、passive targetingに成功した。本内容については平成24年度に論文にて発表し得た。 親水性基末端に癌組織特異的integrinに結合し、細胞内移入可能なRGD-ペプチドを付加し、癌細胞へのactive targetingを行った(ND-PG-RGD)。薬物修飾についても、抗癌剤cis-platin (CDDP) をエステル結合にてND-PG, ND-PG-RGDに担持させることによって、ND-PG-CDDP, ND-PG-RGD-CDDPを作成し、 ND-PG-CDDP によって、正常、癌組織、両者に非特異的であったCDDP毒性を排除し、ND-PG-RGD-CDDP によって、RGDペプチド結合integrin avb3担持癌細胞(U-87MG)特異的にCDDP細胞死毒性を発揮できるよう薬物修飾を行い、active targeting chemotherapy, 癌特異的drug deliveryに成功した。本解析については、結果を論文にて発表し、in press中である。 創成した多機能NDのin vivo薬理動態については、赤外、遠赤外蛍光を持つNDを用いて、担癌腫瘍マウスに尾静脈より静脈内導入することによって現在も解析を進めている。また、薬剤修飾ND、ND-PG-CDDP, ND-PG-RGD-CDDPについても、U-87MG担癌マウスによるin vivo実験を行い、腫瘍組織や肝、脾、心、肺、等、各臓器に於けるPt蓄積量をICP-MSにて定量し、解析を進めている。今後、これらの内容についても、整理の上、論文発表して行く計画である
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