六方晶窒化ホウ素(h-BN)の特異な発光特性を活かしたデバイス応用実現には電気伝導性の制御のための不純物添加技術が必要である。本研究ではh-BN原子層への接触拡散による不純物取り込みを系統的に検証し、h-BN原子層への機能賦与の指針を得ることを目的して、h-BN単結晶の高温安定性、原子層膜の酸化安定性、グラファイトとの接触安定性などをラマン散乱分光法により高温領域まで調べ、h-BNがバルク単結晶および原子層膜において比較的高い温度安定性を有することを見いだした。また、グラファイトとの接触によりラマン散乱スペクトルに比較的低温で異常が見られることがわかり、今後さらに詳細な実験検証が望まれる。
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