本研究は,半導体集積回路(IC)や微小電子機械(MEMS)などにおけるマイクロ領域の導通テストを同時多極に可能にするセンシングデバイスを開発することを目的として開始されたが,全期間にわたる研究活動を通じて,同時多極マイクロセンシングデバイスの可能性は,導通デバイス以上に表面電位計測にあるという理解に至った.そのため,後半においては,対象物体の表面電位分布計測に焦点を絞り,「表面電位計測時における走査型プローブの複数本化によるプローブ間静電力の影響」について検討を重ね,プローブの複数化(同時多極化)を行った際の複数プローブ表面電位計測値の較正法についての知見を得ることができた.
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